第8課 固く信じられないアハズ (2014.8.27)

1.アハズの統治

アハズは、20歳で王になり、16年間ユダを統治しました。聖書は、彼について「イスラエルの王たちの道に步み」と評価を下しています。(Ⅱ列16:3)このような否定的な評価は、アハズがどれくらい信仰的に堕落したのかを見せています。アハズは、南ユダの歴史上、最初に異邦提議の一つである人をいけにえとして捧げる儀式を行いました。おそらく、モアブの王メシャが危機の状況で自分の長男を全焼のいけにえとして捧げたように、アラムと北イスラエルの攻撃に危機を感じて、自分の息子をいけにえとして捧げたものとして見られます。(Ⅱ列3:27)また、高き所でいけにえを捧げることで、変質された礼拝を神様に捧げました。(Ⅱ列16:3~4)
そんなある日、エドム人とペリシテ人が南ユダを攻めに来ました。これは、アハズが馬鹿げたことを行い、主・神様に対して大きな罪を犯したので、ユダを低くするために神様が下された戒めでした。(Ⅱ歴28:19)しかし、アハズは悔い改めて立ち返るどころか、かえってアッシリヤに助けを要請しました。(Ⅱ歴28:16)アハズの時代、イスラエル周辺の情勢は大きな変化がありました。アッシリヤは国力が強くなり、周辺国家を自分の帝国に併合し始めました。資源と貿易路を確保するために、パレスチナ地域にまで勢力を伸ばし、多くの国家を属国にして、貢ぎ物を受け取りました。アハズは、強力な勢力として浮かび上がったアッシリヤを頼ることだけが、生き残る道だと考えました。しかし、アッシリヤ王のティグラテ・ピレセルがユダを助けないで、かえって攻撃して来ると、アハズは主の宮と王宮とつかさたちの家から物を取って、アッシリヤ王に貢ぎ物を捧げることにより、かろうじて攻撃から逃れました。(Ⅱ歴28:20~21)この渦中に、アラムと北イスラエルは、アッシリヤに対抗するために同盟を結びました。彼らは、南ユダからも同盟に加担するように要請しました。しかし、アハズは同盟に加担しませんでした。すると、アラムと北イスラエルはアハズを廃位させて自分たちの願う王を立てようと、ユダを攻めました。(Ⅱ列16:5~6)
この時、アハズと民は恐れ震えました。イザヤ7章2節は、「王の心も民の心も、林の木々が風で揺らぐように動揺した」と記されています。その当時、活動していた預言者イザヤは、アハズにアラムと北イスラエルの計画は成し遂げられないので恐れないように、という神様の御言葉を伝えました。「神である主はこう仰せられる。『そのことは起こらないし、ありえない。実に、アラムのかしらはダマスコ、ダマスコのかしらはレツィン。-六十五年のうちに、エフライムは粉砕されて、もう民でなくなる。-また、エフライムのかしらはサマリヤ、サマリヤのかしらはレマルヤの子。もし、あなたがたが信じなければ、長く立つことはできない。』」(イザヤ7:7~9)神様はアハズに、神様を信じて自らを固く立つようにと語られました。そうしながら、神様の御言葉が確実だということを見せるために、しるしを求めるように語られました。(イザヤ7:10~11)「それゆえ、主みずから、あなたがたに一つのしるしを与えられる。見よ。処女がみごもっている。そして男の子を産み、その名を『インマヌエル』と名づける」(イザヤ7:14)神様は、共におられる(インマヌエル)と約束されることで、アハズに信仰を持つように要求されました。しかし、既にアッシリヤに助けを求めることを決めたアハズは、神様の提案を断り、(イザヤ7:12)アッシリヤに援助を要請しました。アッシリヤの王に「私はあなたのしもべであり、あなたの子です」という表現を使って手紙を送りました。(Ⅱ列16:7)このような表現は、古代の近東諸国で家来と王様の間に契約を結ぶ時に使う表現であり、王のしもべという言葉は徹底した服従を、王の子という言葉は完全な依存を意味します。アハズは、アッシリヤの王に徹底して服従して頼ることをはっきり示したのです。すぐにアッシリヤの王は、アハズの要請を聞いて出撃し、ダマスコを攻め、ダマスコの王レツィンを殺し、(Ⅱ列16:9)アハズはアラムと北イスラエルの攻撃から逃れるようになりました。
神様は、アラムと北イスラエルの手から逃れたアハズに、彼が頼っていたアッシリヤによって裁きを受けると語られました。「主は、あなたとあなたの民とあなたの父の家に、エフライムがユダから離れた日以来、まだ来たこともない日を来させる。それは、アッシリヤの王だ」(イザヤ7:17)「ヒゼキヤ王の第十四年に、アッシリヤの王セナケリブが、ユダのすべての城壁のある町々を攻めて、これを取った」(Ⅱ列18:13)アハズは数々の苦難に遭っても、自分の状況に気づくことができず、ますます偶像崇拝をしました。「このアハズ王は、ますます主に対して不信の罪を犯した」(Ⅱ歴28:22)アハズは、偶像崇拝によって神様の戒めを受けましたが、逆にもっと主・神様に罪を犯しました。彼は、結局イスラエルの王たちの墓に入れずにエルサレムの町に葬られました。(Ⅱ歴28:27)

2.アハズに対する評価

聖書は、アハズをイスラエルの王たちのように悪を行った王として評価しています。(Ⅱ歴28:2)このような評価を受けた理由は、何でしょうか。
一番目、彼は神様に対する信仰がありませんでした。アラムと北イスラエルがユダを圧迫して攻めて来た時、アハズは神様を捨てて、アッシリヤを選びました。神様は、はっきりと「もし、あなたがたが信じなければ、長く立つことはできない」(イザヤ7:9)と語られました。インマヌエルの神様を信じて頼るように、とも語られました。しかし、神様に対する信仰と信頼が足りなかったアハズは、アラムを恐れ、北イスラエルを恐れ、アッシリヤを恐れました。このように、信仰が小さければ、心配と恐れに包まれるようになります。恐れを克服できる道は、ただ神様が共におられることを信じる信仰しかありません。イエス様の弟子たちが恐れて震えていた理由も、信仰が小さかったからです。イエス様は、一緒に舟に乗っていた弟子たちが暴風に出合って恐れに陥ると、「なぜこわがるのか。信仰の薄い者たちだ」と言われました。(マタイ8:26)風や海までも治められるイエス様が共におられるのに、弟子たちはイエス様を見つめないで、環境を見つめて恐れに包まれていました。元々、人は問題にぶつかり、苦難に出合った時、見えない神様より見えるものに頼りたがります。しかし、詩篇146篇3節と4節は、「君主たちにたよってはならない。救いのない人間の子に。霊が出て行くと、人はおのれの土に帰り、その日のうちに彼のもろもろの計画は滅びうせる」と記されています。世の中にある全てのものは、私たちを助けることはできません。ですから、私たちが究極的に信頼するべき対象は、何もありません。信じて頼るべき方は、ただ神様だけです。神様を一方的に信じて頼る時、私たちは揺れないで固く立つことができます。神様は、神様を信頼する者を守られ、保って下さるのです。「あなたがたの神、主を信じ、忠誠を示しなさい」(Ⅱ歴20:20)
二番目、アハズは神様の戒めにもかかわらず、神様に立ち返りませんでした。アハズが統治する期間、南ユダは絶えず戦争に脅かされていました。これは、アハズの偶像崇拝による神様の戒めでした。Ⅱ歴代誌28章5節から6節は、「彼の神、主は、彼をアラムの王の手に渡されたので、彼らは彼を打ち、彼のところから多くのとりこを捕らえて行き、ダマスコへ帰った。彼らはイスラエルの王の手にも渡されたので、イスラエルの王は彼を打って大損害を与えた。レマルヤの子ぺカはユダで一日のうちに十二万人を殺した。みな勇者たちであった。彼らはその父祖の神、主を捨て去っていた」と記されており、Ⅱ歴代誌28章19節は、「これは、主がユダの王アハズのゆえにユダを低くされたためであり、彼がユダでほしいままに事を行い、主に対して不信の罪を犯したからである」と記されています。ユダの他の王たちも罪を犯して、神様から戒めを受けましたが、アハズとの違いは、彼らは悔い改めて神様に立ち返ったということです。しかし、アハズは立ち返るどころか、もっと罪を犯して神様の怒りを買いました。なぜ、アハズは悔い改めて立ち返らなかったのでしょうか。彼は、神様が自分を憎んで戒めたと考えたのかもしれません。しかし、神様が戒めを下された理由は、アハズを愛されて彼が神様に立ち返ることを願われたからです。アハズは、この事実を悟れませんでした。このように、神様が戒めを下される理由は、私たちを愛されるからです。へブル12章6節は、「主はその愛する者を懲らしめ、受け入れるすべての子に、むちを加えられるからである」と記されています。神様は愛の戒めを通して、私たちが神様の道を歩むようにされます。
また、神様はきちんと耐え抜いた聖徒には、平和の義の実を結ぶようにされます。へブル12章11節は、「すべての懲らしめは、そのときは喜ばしいものではなく、かえって悲しく思われるものですが、後になると、これによって訓練された人々に平安な義の実を結ばせます」と記されています。神様の戒めと人間の戒めの違いは、戒めの後に現れます。神様の戒めは、人間の戒めと違って豊かな義の実を結ばせます。このように、神様の戒めは神様の愛から始まりました。私たちが罪を犯しても、神様はいつでも私たちを愛しておられます。私たちが神様に立ち返ることを待っておられます。神様にとって、とても遅いということはありません。ですから、神様から来る戒めがあるならば、それを軽視し、嫌がってはなりません。かえって、罪を告白して省み、神様との関係を回復する機会として思わなければなりません。その時、神様は私たちを聖い神様の人として完全に立たせて下さいます。

◎聖書研究
1.アハズは、周辺の国々がユダを攻撃した時、神様より誰をもっと頼りましたか?(勉強する内容)
2.アハズがアラムと北イスラエルの侵入によって恐れた時、神様を信じて頼るように語った預言者は誰ですか?(イザヤ7:3~9)

◎交わりと適用
1.あなたが今、恐れていることは何ですか。あなたは今、神様があなたと共におられることを信じていますか?
2.神様の戒めを受けた時、悔い改めることによって豊かな義の実を結んだ経験があるならば、お互いに分かち合って見ましょう。