第2課 北イスラエルの初代王、ヤロブアム (2014.7.16)

1.ヤロブアムの登場

ヤロブアムは家来としてヨセフの部族の人々、すなわちエフライムとマナセ部族の労働者たちに感動した人でした。(Ⅰ列11:26-28)彼は、ソロモンの各種建築事業によって民が苦しみの中で疲れていくのを見て、ある日、ソロモンに対抗して、反乱を起こしました。ヤロブアムは、不従順したソロモンを戒めるための神様の道具でした。神様は、先にシロ人アヒヤを遣わし、ヤロブアムに次のように預言するようにされました。「イスラエルの神、主は、こう仰せられます。『見よ。わたしはソロモンの手から王国を引き裂き、十部族をあなたに与える。しかし、彼には一つの部族だけが残る。それは、わたしのしもべダビデと、わたしがイスラエルの全部族の中から選んだ町、エルサレムに免じてのことである』(Ⅰ列11:31-32)神様がヤロブアムに十部族を与えられた理由は、彼が受けられるくらいの器だったからではなく、ソロモンの罪のためでした。Ⅰ列王記11章33節には、「というのは、彼がわたしを捨て、シドン人の神アシュタロテや、モアブの神ケモシュや、アモン人の神ミルコムを拝み、彼の父ダビデのようには、彼は、わたしの見る目にかなうことを行なわず、わたしのおきてと定めを守らず、わたしの道を歩まなかったからである」と記されています。これは、他の言葉で言えば、ヤロブアムがソロモンの道を歩めば、彼の王国も長くはないことを示しています。ヤロブアムの王国、また神様に対する従順の可否によって成敗が分けられるのです。Ⅰ列王記11章38節には、「もし、わたしが命じるすべてのことにあなたが聞き従い、わたしの道に歩み、わたしのしもべダビデが行なったように、わたしのおきてと命令とを守って、わたしの見る目にかなうことを行なうなら、わたしはあなたとともにおり、わたしがダビデのために建てたように、長く続く家をあなたのために建て、イスラエルをあなたに与えよう」と記されています。ヤロブアムには、ダビデのような堅固な王朝を引き継ぐことができる可能性が開かれていました。しかし、このような王朝は無条件的な約束ではなく、ダビデのように神様の御心に従順しなければならない条件的な約束でした。ダビデの子孫も同じでした。彼らが神様から受けた祝福は、自然と維持されるのではありませんでした。彼らも神様の御心に従順して、ふさわしく歩んでこそ堅固な王朝を維持することができました。このように、神様の約束は、今が重要です。過去にどのようにしたのかによって現在が保証されるのではありません。神様の約束は、今、私たちが神様の御言葉にどれくらい従順して、ふさわしく歩んだのかによって保証されます。ですから、私たちは今、享受する祝福に対して誇ることはできません。また、苦しみの中にいるとしても、今、神様に悔い改めて、御言葉に正しく立てば、その祝福は今、私たちのものになります。

2.ヤロブアムの統治

ヤロブアムは、自分を殺そうとするソロモンを避けて、エジプトに行き、ソロモンが死ぬと、イスラエルに帰って来ました。そして、北イスラエルの十部族の承認に失敗したレハブアムの代わりに、シェケムで王として立てられました。(Ⅰ列12:20)ヤロブアムは、王になるとすぐに数々の政策を広げました。一番目、ヤロブアムはべテルとダンに祭壇を立てました。そして、そこに金の子牛を作り、人々に礼拝するようにさせました。彼は、北イスラエルの人々が神様を礼拝するためにエルサレムに行くようになれば、彼らの心がレハブアムに帰ると考えたからでした。(Ⅰ列12:26-27)二番目、ヤロブアムはレビの子孫ではなく、一般の民から祭司を立てました。(Ⅰ列12:31)律法には、レビの子孫だけが祭司になれるとはっきりと示されています。(民18:1-7)霊的な指導資格のある彼らが及ぼす影響力が恐ろしいあまり、ヤロブアムは彼らを解任しました。おそらく、レビの子孫と祭司は、神様の律法から外れたヤロブアムの政策に反対したことでしょう。三番目、ヤロブアムは祭りを自分の思うままに変えました。「そのうえ、ヤロブアムはユダでの祭りにならって、祭りの日を第八の月の十五日と定め、祭壇でいけにえをささげた。こうして彼は、ベテルで自分が造った子牛にいけにえをささげた。また、彼が任命した高き所の祭司たちをベテルに常住させた」(Ⅰ列12:32)この祭りは、イスラエルの3代祭りの中の一つである仮庵の祭りを言います。仮庵の祭りは、エルサレムに巡礼に行って守る祭りとして一週間続けられる定期的な行事でした。(申16:13-15)ヤロブアムは、祭りを変えることでエルサレムの政治的、宗教的影響力に対応しようとしました。このように、ヤロブアムは自分の政権を維持して、強化するために人間的な手段と方法を使用しました。しかし、真の礼拝は神様にだけ捧げられるべきであり、捧げる方法もまた神様の御心通りに捧げられなければなりません。対象と方法が正しくない礼拝は、神様が受けられません。もし、ヤロブアムが神様にひざまずき、神様を探し、求めて、頼れば、彼の国は堅固になったことでしょう。

3.神様の警告を受けたヤロブアム

神様は、ヤロブアムに神の人を遣わし、彼の罪によって受ける裁きを宣言されました。ユダから来た神の人は、べテルの祭壇に向かって、「見よ。ひとりの男の子がダビデの家に生まれる。その名はヨシヤ。彼は、おまえの上で香をたく高き所の祭司たちをいけにえとしておまえの上にささげ、人の骨がおまえの上で焼かれる」(Ⅰ列13:2)と預言しました。彼は、ヤロブアムのいけにえが偽りであり、後に神様の裁きを受ける事を預言したのです。しかし、ヤロブアムは悔い改めないで、かえって祭壇から手を伸ばして、預言者を捕まえるように命令しました。この事実から、ヤロブアムの最も大きな罪は、神様の御言葉を聞いても悔い改めないことがわかります。ダビデも罪を犯しましたが、ダビデは預言者ナタンの叱責を受けると、すぐに悔い改めました。悔い改めたダビデに神様は、再び祝福を与えられました。しかし、神様の御言葉を捨てたサウルには王権を退けられました。「主は主の御声に聞き従うことほどに、全焼のいけにえや、その他のいけにえを喜ばれるだろうか。見よ。聞き従うことは、いけにえにまさり、耳を傾けることは、雄羊の脂肪にまさる。まことに、そむくことは占いの罪、従わないことは偶像礼拝の罪だ。あなたが主のことばを退けたので、主もあなたを王位から退けた」(Ⅰサムエル15:22-23)ヤロブアムは多くの罪を犯しましたが、決定的な罪は様々な形で語られた神様の警告を無視してしまったことです。その結果、彼の王位は長くありませんでした。

4.ヤロブアムの最後

ヤロブアムは、自分の息子が病気になると、妻を変装させて、アヒヤを訪ねるようにしました。自分の罪のために神様の裁きを受けて、息子が死ぬことを恐れたからです。しかし、ルカの福音書12章2節に「おおいかぶされているもので、現されないものはなく、隠されているもので、知られずに済むものはありません」という御言葉のように神様の御前では全てのことが現れるようになります。ですから、神様に進み出る時は偽りの姿を脱ぎ捨てて、あるままの姿で出なければなりません。神様の御心通りに行う心の準備をして、神様の御心を求めなければなりません。自分の人生を省みて、悔い改めようとする心なく神様の御心だけを知ろうとするならば、かえって神様の裁きのメッセージを聞くようになります。変装したことを見抜いたアヒヤは、神様の裁きの御言葉をヤブロアムの妻に伝えました。ヤロブアムの家に災いが臨み、彼に属する全ての者が死ぬようになり、彼の息子までも死ぬようになることを宣言しました。(Ⅰ列14:1-13)さらには、イスラエルまでも神様に捨てられる裁きを受けるようになりました。 (Ⅰ列14:16)ヤロブアムは、自分だけではなく、イスラエルにも罪を犯すようになったからです。ヤロブアムの罪の影響力は自分と自分の家を超えて、イスラエルにも及びました。このように、指導者の罪は多くの人に悪影響を及ぼし、多くの人を破綻に至らせます。それで、Ⅰテモテ2章1節~2節には「そこで、まず初めに、このことを勧めます。すべての人のために、また王とすべての高い地位にある人たちのために願い、祈り、とりなし、感謝がささげられるようにしなさい。それは、私たちが敬虔に、また、威厳をもって、平安で静かな一生を過ごすためです」と記されています。ですから、私たちは指導者が正しく人を導くことができるように祈らなければなりません。結局、聖書はヤロブアムが悪を行った代表的な王として表現しています。後世に偶像崇拝と悪を行う人に「ヤロブアムの道を歩んだ」と言われるほど、ヤロブアムは悪の代名詞になったのです。「わたしはあなたをちりから引き上げ、わたしの民イスラエルの君主としたが、あなたはヤロブアムの道に歩み、わたしの民イスラエルに罪を犯させ、その罪によってわたしの怒りを引き起こした」(Ⅰ列16:2)神様は良き方ですが、神様の法に背く者は裁く方です。神様は愛の神様であると同時に、公義の神様だからです。ですから、私たちは生きながら罪を犯し、失敗するごとに徹底して悔い改めて、主に立ち返らなければなりません。戒めを受ける時、ヤロブアムのように軽く通り越さないで、自分を徹底して省みなければなりません。そうすれば、神様は赦されて、再び神様の恵みと愛の中に住まうようにして下さるでしょう。

◎聖書研究
1.ヤロブアムは王位に着くと、イスラエルの民がレハブアムに帰ることを防ごうと、金の子牛の像を作り、祭壇を立てました。彼が祭壇を立てた場所は、どこですか?(Ⅰ列12:26-29)
2.ヤロブアムは、数々の悪行を犯しましたが、神様がご覧になるに最も大きな罪は、何ですか?(勉強する内容;参照Ⅰ列13:33)

◎交わりと適用
1.神様の約束は、今、私たちが神様の御言葉にどれくらい従順して、かなうように行うのかによって保証されます。今、あなたが神様の御言葉から離れている部分が何かを、詳しく探って見ましょう。
2.指導者一人の影響力は、共同体の運命を左右します。ですから、指導者が正しく人々を導けるように祈りましょう。